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2015年8月21日更新 | 一般財団法人 日本税務協会

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(1)

租税特別措置法等

(所得税関係の事業所得等の課税の

特例その他)

の改正

目    次

一 山林所得に係る森林計画特別控除制度 の改正��������������� 252 二 相続財産に係る譲渡所得の課税の特例

の改正��������������� 252 三 簡素な給付措置(臨時福祉給付金)及

び子育て世帯に対する臨時特例給付措置 (子育て世帯臨時特例給付金)の非課税

措置の改正������������� 254 四 公益社団法人等に寄附をした場合の所

得税額の特別控除制度の改正����� 260 五 試験研究を行った場合の所得税額の特

別控除制度の改正���������� 265 六 エネルギー環境負荷低減推進設備等を

取得した場合の特別償却又は所得税額の 特別控除制度の改正��������� 271 七 地方活力向上地域において特定建物等

を取得した場合の特別償却又は所得税額 の特別控除制度の創設�������� 272 八 雇用者の数が増加した場合の所得税額

の特別控除制度の改正�������� 275 九 国内の設備投資額が増加した場合の機

械等の特別償却又は所得税額の特別控除 制度の廃止������������� 280 十 特定中小企業者が経営改善設備を取得

した場合の特別償却又は所得税額の特別 控除制度の改正(改正後:特定中小事業 者が経営改善設備を取得した場合の特別 償却又は所得税額の特別控除制度)�� 281 十一 雇用者給与等支給額が増加した場合

の所得税額の特別控除制度の改正�� 282 十二 特定設備等の特別償却制度の改正� 283 十三 特定農産加工品生産設備等の特別償

却制度の改正(改正後:特定農産加工 品生産設備の特別償却制度)���� 286

十四 特定地域における工業用機械等の特 別償却制度の改正��������� 286 十五 医療用機器等の特別償却制度の改正

(改正後:医療用機器の特別償却制度) ����������������� 290 十六 支援事業所取引金額が増加した場合

の 3 年以内取得資産の割増償却制度の 廃止��������������� 291 十七 次世代育成支援対策に係る基準適合

認定を受けた場合の建物等の割増償却 制度の改正(改正後:次世代育成支援 対策に係る基準適合認定を受けた場合 の次世代育成支援対策資産の割増償却 制度)�������������� 292 十八 特定再開発建築物等の割増償却制度

の改正(改正後:特定都市再生建築物 等の割増償却制度)�������� 295 十九 倉庫用建物等の割増償却制度の改正

����������������� 296 二十 農業経営基盤強化準備金制度の改正

����������������� 297 二十一 農用地等を取得した場合の課税の

特例の改正����������� 298 二十二 特定の基金に対する負担金等の必

要経費算入の特例の改正����� 298 二十三 福島再開投資等準備金制度の創設

  ���������������� 299 二十四 行政手続における特定の個人を識

(2)

一 山林所得に係る森林計画特別控除制度の改正

1  改正前の制度の概要

 個人が、平成24年から平成27年までの各年にお いて、森林法の認定を受けた森林経営計画に基づ いて山林の伐採又は譲渡をした場合には、その収 入金額の20%(収入金額が3,000万円を超える部 分については、10%)相当額を控除することがで きることとされています(旧措法30の 2 ①②)。

(注 1 ) 「森林経営計画」とは、一体的なまとまり を持った森林において計画に基づいた効率 的な森林の施業と適切な森林の保護を通じ て森林の持つ多様な機能を十分に発揮させ ることを目的とした森林法の森林計画制度 に基づく計画をいいます(措法30の 2 ①)。  具体的には、森林所有者又は森林の経営 の委託を受けた者は、同法の定めるところ により、自らが森林の経営を行う一体的な まとまりのある森林を対象として、その森 林の施業及び保護について 5 年を 1 期とし て定めた森林経営計画について市町村の長 等の認定を受けることができることとされ、 その認定を受けた場合にはその認定を受け た森林経営計画に従って伐採、造林を行う ことが求められます。この結果、森林の伐

採量及び伐採時期が制限されることとなり ます。

(注 2 ) 「収入金額」とは、その伐採又は譲渡に関 し、伐採費、運搬費、仲介手数料その他の 費用を要したときは、これらの費用を控除 した金額とされています。

(注 3 ) 山林所得の概算経費控除(措法30)を適 用しない場合の上記の控除額は収入金額の 50%から必要経費を控除した残額が限度と されています。

2  改正の内容

 租税特別措置の整理合理化の観点から、山林の 伐採又は譲渡に係る収入金額が2,000万円を超え る者の2,000万円を超える部分(改正前:3,000万 円を超える者の3,000万円を超える部分)の控除 率が10%とされた上で、本制度の適用期限が平成 30年まで 3 年延長されました(措法30の 2 ①)。

3  適用関係

 上記2の改正は、平成28年分以後の所得税につ いて適用し、平成27年分以前の所得税については、 従前どおりとされています(改正法附則66)。

二 相続財産に係る譲渡所得の課税の特例の改正

1  改正前の制度の概要

⑴ 相続又は遺贈(贈与者の死亡により効力を生 ずる贈与を含みます。以下同じです。)による 財産の取得(相続税法又は租税特別措置法第70 条の 5 若しくは第70条の 7 の 3 の規定により相 続又は遺贈による財産の取得とみなされるもの を含みます。以下同じです。)をした個人でそ の相続又は遺贈につき相続税額(相続開始前 3 年以内に贈与があった場合には、贈与税の額を

(3)

資産(その相続又は遺贈による移転につき所得 税法第59条第 1 項の贈与等の場合の譲渡所得等 の特例(以下「限定承認の場合のみなし譲渡特 例」といいます。)の適用があったものを除き ます。以下「相続財産」といいます。)を譲渡 した場合における譲渡所得の金額の計算上控除 する取得費は、その取得費に相当する金額に、 一定額を加算した金額とすることとされていま す(旧措法39①⑦)。

(注) 本制度の適用を受けた者が、相続税につい て更正により相続税額に異動が生じた場合に は、その異動後の相続税額を基礎として取得 費に加算すべき金額の再計算を行うこととさ れています(旧措令25の16②)。

⑵ 本制度は、その適用を受けようとする年分の 確定申告書に、その適用を受けようとする旨の 記載があり、かつ、譲渡所得の金額の計算に関 する明細書等の書類の添付がある場合に限り、 適用することとされています(旧措法39②)。 なお、税務署長は、確定申告書の提出がなかっ た場合又は上記の記載若しくは添付がない確定 申告書の提出があった場合においても、その提 出又は記載若しくは添付がなかったことについ てやむを得ない事情があると認めるときは、そ の記載をした書類及び譲渡所得の金額の計算に 関する明細書等の書類の提出があった場合に限 り、本制度を適用することができることとされ ています(旧措法39③)。

⑶ 本制度は上記⑵のとおり、確定申告書に記載 することにより適用することとされていますが、 相続財産の譲渡をするタイミングによっては、 相続税の申告期限が所得税の確定申告期限の後 となることもあるため、相続財産の譲渡をした 日の属する年分の確定申告期限の翌日から相続 税の申告期限までの間に相続税申告書の提出を した者が、その相続財産の譲渡について本制度 を適用することにより、その者の確定申告書又 は国税通則法第25条の規定による決定に係る所 得税の課税標準等又は税額等が過大となる場合 には、その相続税の期限内申告書の提出をした

日の翌日から 2 月以内に限り、税務署長に対し、 更正の請求をすることができることとされてい ます(旧措法39④)。

2  改正の内容

⑴ 対象資産の改正

(4)

(以下「非居住者への相続等の場合のみなし譲 渡特例取消しの場合」といいます。)には本制 度の対象となる相続財産に含まれることとされ ました(措法39⑦)。

⑵ 申告要件の改正

 上記のとおり、非居住者への相続等の場合 のみなし譲渡特例取消しの場合には、一度非居 住者への相続等の場合のみなし譲渡特例の適用 を受けた資産が事後的に本制度の対象となる相 続財産に含まれることとなりますが、この場合 の上記1⑵及び⑶の申告要件について次の見直 しが行われました。

① 上記1⑵の確定申告書への記載の方法に追 加して、修正申告書への記載の方法により本 制度の適用を受けることができることとされ ました。この場合の修正申告書は、非居住者 への相続等の場合のみなし譲渡特例取消しの 場合に提出する修正申告書(つまり所得税法 第151条の 2 第 1 項の規定により提出するも の)に限られています(措法39②③)。 ② 上記1⑶の更正の請求により本特例の適用

を受ける場合の更正の請求期限について、非 居住者への相続等の場合のみなし譲渡特例取

消しの場合に提出される更正の請求(つまり 所得税法第153条の 3 第 1 項の規定により提 出するもの)に基づく更正があった者につい ては、その更正があった日から 4 月以内に、 その譲渡の日の属する年分の所得税に係る更 正の請求を行うことで、本制度の適用を受け ることができることとされました(措法39④)。

(注) 具体的には、非居住者への相続等の場合の みなし譲渡特例の適用により相続人が取得し たものとみなされた資産の相続時の時価が、 被相続人のその資産の取得価額を上回ってい る場合で、相続人がその資産を帰国後に譲渡 した後で他の全ての非居住者であった相続人 が帰国したこと等により非居住者への相続等 の場合のみなし譲渡特例取消しの場合が生じ たときが①又は②により本特例の適用を受け るケースとなり、本特例の適用を受けてもな お追加の所得税額が生ずる場合等は①の修正 申告と、本特例の適用の結果所得税額が減少 する場合等は②の更正の請求となります。

3  適用関係

 上記2の改正は、平成27年 7 月 1 日から施行す ることとされています(改正法附則 1 二)。

三 簡素な給付措置(臨時福祉給付金)及び子育て世帯に対する

臨時特例給付措置(子育て世帯臨時特例給付金)の非課税措置

の改正

1  改正前の制度の概要

⑴ 平成25年度の一般会計補正予算(第 1 号)に おける臨時福祉給付金給付事業費補助金を財源 とする簡素な給付措置として給付される給付金 (臨時福祉給付金)の非課税

 住民基本台帳法に基づき住民基本台帳に記録 されている者等のうち、平成26年度分の市町村 民税が課されていないもの又は市町村(特別区 を含みます。以下同じです。)の条例で定める ところにより市町村民税を免除されたものであ

る者(市町村民税が課されている者の扶養親族 とされている者その他の一定の者を除きます。) に対して平成25年度の一般会計補正予算(第 1 号)における臨時福祉給付金給付事業費補助金 を財源として市町村から給付される給付金(臨 時福祉給付金)については、所得税を課さない こととされています(旧措法41の 8 ①、旧措令 26の 8 、旧措規19の 2 ①~③)。

(5)

の規定によって課する所得割を除くものをい います(旧措法41の 8 ①)。以下同じです。

(参考) 平成25年度の一般会計補正予算(第 1 号) における臨時福祉給付金給付事業費補助金 を財源とする臨時福祉給付金の概要

1  創設の趣旨

 平成25年10月 1 日に「消費税率及び地 方消費税率の引上げとそれに伴う対応に ついて」が閣議決定され、社会保障と税 の一体改革の趣旨を踏まえつつ、社会保 障の安定財源の確保等を図る税制の抜本 的な改革を行うための消費税法の一部を 改正する等の法律(平成24年法律第68号。 以下「税制抜本改革法」といいます。)附 則第18条及び社会保障の安定財源の確保 等を図る税制の抜本的な改革を行うため の地方税法及び地方交付税法の一部を改 正する法律(平成24年法律第69号)附則 第19条の規定に基づき、経済状況等を総 合的に勘案した検討を行った結果、消費 税率(国・地方)については、平成26年 4 月 1 日に 5 %から 8 %へ引き上げるこ とを確認するとともに、消費税率の引上 げによる反動減を緩和して景気の下振れ リスクに対応するとともに、その後の経 済の成長力の底上げと好循環の実現を図 り持続的な経済成長につなげるため、経 済政策パッケージを決定し、デフレ脱却 と経済再生に向けた道筋を確かなものと することとされました。

 具体的には、消費税率の引上げにあた っては、税収増を社会保障の充実・安定 化に充てるのみならず、デフレ脱却と経 済再生に向けた取組を更に強化するため、 経済政策パッケージとして取り組むこと とされ、消費税率の引上げに際し、低所 得者に与える負担の影響に鑑み、一体改 革の枠組みの中で講じる社会保障の充実 のための措置と併せ、低所得者に対する 適切な配慮を行うため、税制抜本改革法

第 7 条第 1 号ハの規定に基づく同号イ(総 合合算制度、給付付き税額控除)及びロ (複数税率)の検討の結果に基づき導入す る施策の実現までの間の暫定的・臨時的 な措置として、この給付措置を行うこと とされました。

2  支給対象者

 平成26年度分の地方税法の規定による 市町村民税が課されていない者又は市町 村の条例で定めるところにより市町村民 税を免除されたものである者(市町村民 税が課されている者の扶養親族等を除き ます。)

(注) 生活保護法第 6 条第 1 項に規定す る被保護者等は支給対象とはなりま せん。

3  支給額

① 支給対象者 1 人につき 1 万円( 1 年 半分を 1 回の手続で支給)

② 支給対象者のうち、平成26年 4 月の 年金の特例水準解消の影響を受ける者 (同月分又は同年 5 月分の国民年金法の 規定による老齢基礎年金(繰上げ支給 によるものを含みます。)、障害基礎年 金又は遺族基礎年金等の年金の受給者 に限ります。)等については、 1 人につ き①の額に 5 千円を加算

4  申請、支給方法

① 給付金の支給を受けようとする者(以 下「申請者」といいます。)は、平成26 年 1 月 1 日において、申請者を住民基 本台帳に記録している市町村に対して 支給の申請を行うこととされています。 ② 申請は、郵送により、又は窓口にお

(6)

給が困難である場合に限り行うことと されています。

5  申請受付開始日及び申請期限

① 市町村は、給付金の支給について、 可能な限り速やかに開始するものとし、 具体的な申請受付開始日は、市町村に おいて決定することとされています。 ② 申請期限は、市町村における申請受

付開始日から 3 か月とすることが基本 とされています。ただし、市町村の規 模等によってこの期限で対応し難い場 合には、申請受付開始日から 3 か月以 上 6 か月以内を申請期限とすることが できることとされています。

⑵ 平成25年度の一般会計補正予算(第 1 号)に おける子育て世帯臨時特例給付金給付事業費補 助金を財源とする子育て世帯に対する臨時特例 給付措置として給付される給付金(子育て世帯 臨時特例給付金)の非課税

 児童手当法による児童手当又は同法附則第 2 条第 1 項の給付の支給を受ける者その他の一定 の者(平成25年の所得が同法第 5 条第 1 項に規 定する児童手当法施行令で定める額以上である 者その他の一定の者を除きます。)に対して平 成25年度の一般会計補正予算(第 1 号)におけ る子育て世帯臨時特例給付金給付事業費補助金 を財源として市町村から給付される給付金(子 育て世帯臨時特例給付金)については、所得税 を課さないこととされています(旧措法41の 8 ②、旧措規19の 2 ④~⑥)。

(参考) 平成25年度の一般会計補正予算(第 1 号) における子育て世帯臨時特例給付金給付事 業費補助金を財源とする子育て世帯臨時特 例給付金の概要

1  創設の趣旨

 平成25年12月 5 日に、「「好循環実現の ための経済対策」について」が閣議決定 され、上記参考) 1 の経済政策パッ ケージの一部をなすものとして、同パッ

ケージに盛り込まれた 1 兆円規模の税制 措置等と併せて速やかに実行することで、 デフレ脱却と経済再生に向けた道筋を確 かなものとすることとされました。また、 日本銀行には、 2 %の物価安定目標をで きるだけ早期に実現することを期待する ためとして、消費税率引上げによる駆け 込み需要とその反動減を緩和するため、 来年度(※平成26年度)前半に需要が発 現する施策に重点化することや、一時的 な反動減の緩和のみならず、力強い成長 軌道に早期に復帰できるよう、経済の成 長力底上げに資するとともに、持続的な 経済成長の実現に資するため、消費や設 備投資の喚起など民間需要やイノベーシ ョンの誘発効果が高い施策に重点化し、 未来への投資とすることを基本的な方針 として取りまとめられました。

 具体的には、低所得者・子育て世帯へ の影響緩和、駆け込み需要及び反動減の 緩和として、消費税率引上げによる需要 の過度の変動が景気の下振れリスクとな らないよう、経済政策パッケージに基づ き駆け込み需要とその反動減等に対応し た給付措置及び低所得者への影響を緩和 するための給付措置を講ずるとともに、 子育て世帯への影響を緩和するための給 付措置としてこの給付措置を講ずること とされました。

2  支給対象者

 児童手当法による平成26年 1 月分の児 童手当の支給を受ける者であって、平成 25年の所得が同法第 5 条第 1 項に規定す る政令で定める額に満たないもの (注) 臨時福祉給付金の支給対象者、生

活保護法第 6 条第 1 項に規定する被 保護者等は支給対象とはなりません。 3  支給額

(7)

① 給付金の支給を受けようとする者(以 下「申請者」といいます。)は、平成26 年 1 月 1 日において、申請者を住民基 本台帳に記録している市町村に対して 支給の申請を行うこととされています。 ② 申請は、郵送により、又は窓口にお

いて行い、給付金を支給する市町村は、 申請者が指定した口座への振込み又は 窓口における現金の交付により、給付 金を支給することとされています。なお、 窓口における現金の交付による支給は、 原則として、口座への振込みによる支 給が困難である場合に限り行うことと されています。

5  申請受付開始日及び申請期限

① 市町村は、給付金の支給について、 可能な限り速やかに開始するものとし、 具体的な申請受付開始日は、市町村に おいて決定することとされています。 ② 申請期限は、市町村における申請受

付開始日から 3 か月とすることが基本 とされています。ただし、市町村の規 模等によってこの期限で対応し難い場 合には、申請受付開始日から 3 か月以 上 6 か月以内を申請期限とすることが できることとされています。

2  改正の内容

 平成25年度の一般会計補正予算(第 1 号)にお いて措置された上記1 ⑴参考)の臨時福祉給付 金及び上記1 ⑵参考)の子育て世帯臨時特例給 付金については、平成27年度の予算において支給 額等を見直した上で引き続き措置することとされ ました。これらの給付金については、その経緯、 平成21年のいわゆる「定額給付金」についても所 得税を課さないこととされたこと、児童手当は公 租公課禁止とされていることなどを踏まえ上記1

のとおり所得税を課さないこととされていますが、 平成27年度の予算において措置することとされた これらの給付金についても、次のとおり引き続き

所得税を課さないこととされました。

⑴ 平成27年度の予算における臨時福祉給付金給 付事業費補助金を財源とする簡素な給付措置と して給付される給付金(臨時福祉給付金)の非 課税

 住民基本台帳法に基づき住民基本台帳に記録 されている者等のうち、平成27年度分の市町村 民税が課されていないもの又は市町村の条例で 定めるところにより市町村民税を免除されたも のである者(市町村民税が課されている者の扶 養親族とされている者その他の一定の者を除き ます。)に対して平成27年度の予算における臨 時福祉給付金給付事業費補助金を財源として市 町村から給付される給付金(臨時福祉給付金) については、所得税を課さないこととされまし た(措法41の 8 一ロ、措規19の 2 ⑥)。 ① 臨時福祉給付金が支給される者

 支給対象者は、次のイ及びロに該当する者 とされています(措法41の 8 一ロ)。 イ 基準日において住民基本台帳に記録され

ている者

(注 1 ) この「基準日」は平成27年 1 月 1 日 とされています(措令26の 8 )。以下同 じです。

(注 2 ) 基準日以前に住民基本台帳法第 8 条 の規定により住民票の消除がされた者 で、基準日において国内に居所を有し ているもの(基準日においていずれの 市町村の住民基本台帳にも記録されて いない者に限ります。)のうち、基準日 後に住民基本台帳に記録された者を含 みます(措規19の 2 ④)。

ロ 平成27年度分の地方税法の規定による市 町村民税が課されていない者又は市町村の 条例で定めるところにより市町村民税を免 除されたものである者

② 上記①から除かれる者

(8)

イ 平成27年度分の市町村民税が課されてい る者(市町村民税を免除された者を除きま す。)の地方税法の規定による扶養親族、 控除対象配偶者、配偶者特別控除の対象と なる配偶者、青色事業専従者又は事業専従 者とされている者(措法41の 8 一ロ、措規 19の 2 ⑤一)

(注) 基準日において、児童福祉法の規定に より入所措置が採られて同法第41条に規 定する児童養護施設に入所している者、 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対 する支援等に関する法律第 9 条第 2 項の 規定による措置が採られて同項に規定す る障害者支援施設等に入所している者そ の他これらに類する者に該当する者を除 きます。

ロ 基準日において次のいずれかに該当する 者(措法41の 8 一ロ、措規19の 2 ⑤二) イ 生活保護法第 6 条第 1 項に規定する被

保護者(基準日において同法の保護が停 止されていた者及び基準日の翌日(平成 27年 1 月 2 日)から同年10月 1 日までの 期間(ロにおいて「特定期間」といいま す。)内に保護が廃止され、又は停止さ れた者を除きます。)

ロ 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並 びに永住帰国した中国残留邦人等及び特 定配偶者の自立の支援に関する法律第14 条の規定による支援給付(以下「支援給 付」といいます。)を受けている者(基 準日において支援給付が停止されていた 者及び特定期間内に支援給付が廃止され、 又は停止された者を除きます。)

ハ ハンセン病問題の解決の促進に関する 法律施行規則第 7 条第 3 項の規定による 援護加算(以下「援護加算」といいま す。)を受けている者(基準日において 援護加算が停止されていた者及び特定期 間内に援護加算が廃止され、又は停止さ れた者を除きます。)

ニ ハンセン病問題の解決の促進に関する 法律第19条の規定による援護(以下「援 護」といいます。)を受けている者(基 準日において援護が停止されていた者及 び特定期間内に援護が廃止され、又は停 止された者を除きます。)

(参考) 平成27年度の予算における臨時福祉給付 金給付事業費補助金を財源とする臨時福祉 給付金の概要

1  支給対象者

 平成27年度分の地方税法の規定による 市町村民税が課されていない者又は市町 村の条例で定めるところにより市町村民 税を免除されたものである者(市町村民 税が課されている者の扶養親族等を除き ます。)

(注) 生活保護法第 6 条第 1 項に規定す る被保護者等は支給対象とはなりま せん。

2  支給額

 支給対象者 1 人につき 6 千円( 1 年分 を 1 回の手続で支給)

3  申請、支給方法

① 給付金の支給を受けようとする者(以 下「申請者」といいます。)は、平成27 年 1 月 1 日において、申請者を住民基 本台帳に記録している市町村に対して 支給の申請を行うこととされています。 ② 申請は、郵送により、又は窓口にお

いて行い、給付金を支給する市町村は、 申請者が指定した口座への振込み又は 窓口における現金の交付により、給付 金を支給することとされています。なお、 窓口における現金の交付による支給は、 原則として、口座への振込みによる支 給が困難である場合に限り行うことと されています。

4  申請受付開始日及び申請期限

(9)

開始するものとし、そのために、同年 8 月ないしは 9 月から申請受付を開始 するものとし、具体的な申請受付開始 日は、市町村において決定することと されています。

② 申請期限は、市町村における申請受 付開始日から 3 か月とすることが基本 とされています。ただし、市町村の規 模等によってこの期限で対応し難い場 合には、申請受付開始日から 3 か月以 上 6 か月以内を申請期限とすることが できることとされています。

⑵ 平成27年度の予算における子育て世帯臨時特 例給付金給付事業費補助金を財源とする子育て 世帯に対する臨時特例給付措置として給付され る給付金(子育て世帯臨時特例給付金)の非課

 児童手当法による児童手当の支給を受ける者 その他の一定の者に対して平成27年度の予算に おける子育て世帯臨時特例給付金給付事業費補 助金を財源として市町村から給付される給付金 (子育て世帯臨時特例給付金)については、所 得税を課さないこととされました(措法41の 8 二ロ、措規19の 2 ⑪)。

① 子育て世帯臨時特例給付金が支給される者  支給対象者は、次のイ又はロのいずれかに 該当する者とされています(措法41の 8 二ロ、 措規19の 2 ⑩)。

イ 平成27年 6 月分の児童手当の支給を受け る者(児童手当法第 4 条第 1 項第 4 号に係 るもの(以下「施設等受給者」といいま す。)を除きます。以下「 6 月分受給者」 といいます。)又は同年 5 月31日において 児童手当の支給要件に該当するものとして 市町村が認める者(施設等受給者及び 6 月 分受給者を除きます。以下「 6 月分受給資 格者」といいます。)。ただし、 6 月分受給 者又は 6 月分受給資格者が次に掲げる場合 に該当する場合には、それぞれ次に定める

者とされています。

イ この給付金の給付が決定される日(以 下「給付決定日」といいます。)以前に 死亡した場合 その 6 月分受給者が支給 を受ける平成27年 6 月分の児童手当の支 給の対象となった児童又はその 6 月分受 給資格者に係る児童(以下これらの者を 「対象児童」と総称します。)に係るその 6 月分受給者又はその 6 月分受給資格者 が死亡した日の属する月の翌月分の児童 手当の支給を受ける者その他これに準ず る者

ロ その者からの暴力を理由に避難してい る配偶者(その者と生計を一にしない者 であって、対象児童を監護し、かつ、こ れと生計を一にしている者に限ります。) を有する場合 その配偶者

ロ 平成27年 5 月31日における児童手当法に よる児童手当又は同法附則第 2 条第 1 項の 給付の支給要件に該当する者に係る児童で あって、同日から給付決定日までの間にお いて次のイ又はロに該当するもの

イ 児童手当法第 4 条第 1 項第 4 号に規定 する中学校修了前の施設入所等児童(以 下「施設入所等児童」といいます。)で あるもの

ロ 施設入所等児童であったもの ② 上記①から除かれる者

 上記①イに掲げる者に係る対象児童の全て が給付決定日以前に死亡した場合における上 記①イに掲げる者及び上記①ロに掲げる者が 給付決定日以前に死亡した場合における上記 ①ロに掲げる者については、支給対象者から 除くこととされています(措規19の 2 ⑩カッ コ書)。

(参考) 平成27年度の予算における子育て世帯臨 時特例給付金給付事業費補助金を財源とす る子育て世帯臨時特例給付金の概要

1  支給対象者

(10)

童手当の支給を受ける者(同年 5 月31日 において児童手当の支給要件に該当する ものとして市町村が認める者を含みます。) 2  支給額

 対象児童 1 人につき 3 千円 3  申請、支給方法

① 給付金の支給を受けようとする者(以 下「申請者」といいます。)は、当該申 請者に対し、平成27年 6 月分の児童手 当を支給する市町村に対して支給の申 請を行うこととされています。 ② 申請は、郵送により、又は窓口にお

いて行い、給付金を支給する市町村は、 申請者が指定した口座への振込み又は 窓口における現金の交付により、給付 金を支給することとされています。なお、 窓口における現金の交付による支給は、

原則として、口座への振込みによる支 給が困難である場合に限り行うことと されています。

4  申請受付開始日及び申請期限

① 市町村は、給付金の支給について、 可能な限り速やかに開始するものとし、 具体的な申請受付開始日は、市町村に おいて決定することとされています。 ② 申請期限は、市町村における申請受

付開始日から 3 か月以上 6 か月以内と されています。

3  適用関係

 上記2の改正は、平成27年分以後の所得税につ いて適用し、平成26年分以前の所得税については 従前どおりとされています(改正法附則54)。

四 公益社団法人等に寄附をした場合の所得税額の特別控除制

度の改正

1  改正前の制度の概要

⑴ 個人が支出した所得税法第78条第 2 項に規定 する特定寄附金のうち、下記⑵に掲げる法人に 対するもの(所得控除による寄附金控除の適用 を受けるものを除きます。以下「税額控除対象 寄附金」といいます。)については、次の①に 掲げる金額が②に掲げる金額を超える場合には、 その年分の所得税の額から、その超える金額の 40%相当額(100円未満の端数があるときは、 端数切捨て)を控除することとされています。 この場合において、その控除する金額が、個人 のその年分の所得税額の25%相当額を超えると きは、その25%相当額(100円未満の端数があ るときは、端数切捨て)が控除限度額となりま す(措法41の18の 3 ①)。

① その年中に支出した税額控除対象寄附金の 額の合計額(その年中に支出した特定寄附金 等の金額が、その個人のその年分の総所得金

額等の合計額の40%相当額を超える場合には、 その40%相当額からその所得控除対象寄附金 の額(その特定寄附金等の金額から税額控除 対象寄附金の額の合計額を控除した残額をい います。以下同じです。)を控除した残額) ② 2,000円(その年中に支出した所得控除対

象寄附金の額がある場合には、2,000円から その所得控除対象寄附金の額を控除した残 額)

(注) 上記①の「特定寄附金等の金額」とは、 所得税法第78条第 2 項に規定する特定寄附 金の額及び同条第 3 項又は租税特別措置法 第41条の18第 1 項若しくは同法第41条の18 の 2 第 1 項の規定により特定寄附金とみな されたものの額並びに同法第41条の19第 1 項に規定する控除対象特定新規株式の取得 に要した金額の合計額を加算した金額をい います(措法41の18の 3 ①)。

(11)

支出先は、次の①から④までに掲げる法人(そ の運営組織及び事業活動が適正であること並び に寄附集めの努力をして市民から支援を受けて いることにつき、一定の要件を満たすものに限 ります。)に対するものとされています(措法 41の18の 3 ①、旧措令26の28の 2 ①)。 ① 公益社団法人及び公益財団法人

② 私立学校法第 3 条に規定する学校法人及び 同法第64条第 4 項の規定により設立された専 修学校・各種学校の設置のみを目的とする法 人

③ 社会福祉法人 ④ 更生保護法人

⑶ 上記⑵の法人のうち②及び③に掲げる法人の 満たすべき要件は次のとおりとされています。 ① 上記⑵②に掲げる法人の満たすべき要件

イ 次に掲げる要件のいずれかを満たすこと (旧措令26の28の 2 ①二イ)。

イ 実績判定期間における経常収入金額の うちに寄附金収入金額(学校の入学に関 する寄附金の額を除きます。)の占める 割合が 5 分の 1 以上であること。 ロ 実績判定期間内の日を含む各事業年度

における判定基準寄附者の数の合計数に 12を乗じてこれをその実績判定期間の月 数で除して得た数が100以上であること (つまり、3,000円以上の寄附者が年度あ

たり100人以上いること。)。

ロ 次に掲げる書類について閲覧の請求があ った場合には、正当な理由がある場合を除 き、これらの書類を私立学校法第47条第 2 項(同法第64条第 5 項において準用する場 合を含みます。)の規定に準じてその法人 の主たる事務所に備え置き、閲覧させるこ と(旧措令26の28の 2 ①二ロ、旧措規19の 10の 4 ⑥⑦)。

イ 私立学校法第30条第 1 項に規定する寄 附行為、同法第35条第 1 項に規定する役 員の氏名及び役職を記載した名簿並びに 同法第47条第 2 項に規定する財産目録等

ロ 役員報酬又は従業員給与の支給に関す る規程

ハ 次の事項を記載した書類

ⅰ 寄附者(役員若しくは役員と親族関 係を有する者又は役員と特殊の関係の ある者で、その法人に対する寄附金の 額の事業年度中の合計額が20万円以上 であるものに限ります。)の氏名並び にその寄附金の額及び受領年月日 ⅱ 支出した寄附金の額並びにその相手

先及び支出年月日

ニ 寄附金を充当する予定の具体的な事業 の内容を記載した書類

ハ 実績判定期間内の日を含む各事業年度の 寄附者名簿(各事業年度にその法人が受け 入れた寄附金の支払者ごとにその支払者の 氏名又は名称及びその住所又は事務所の所 在地並びにその寄附金の額及び受け入れた 年月日を記載した書類をいいます。以下同 じです。)を作成し、これを各事業年度終 了の日の翌日以後 3 か月を経過する日から 5 年間その主たる事務所の所在地に保存し ていること(旧措令26の28の 2 ①二ハ、旧 措規19の10の 4 ⑧)。

② 上記⑵③に掲げる法人の満たすべき要件 イ 次に掲げる要件のいずれかを満たすこと

(旧措令26の28の 2 ①三イ)。

イ 実績判定期間における経常収入金額の うちに寄附金収入金額の占める割合が 5 分の 1 以上であること。

ロ 実績判定期間内の日を含む各事業年度 における判定基準寄附者の数の合計数に 12を乗じてこれをその実績判定期間の月 数で除して得た数が100以上であること。 ロ 次に掲げる書類について閲覧の請求があ

(12)

イ 社会福祉法第31条第 1 項に規定する定 款、同法第36条第 1 項に規定する役員の 氏名及び役職を記載した名簿並びに同法 第44条第 2 項の書類

ロ 役員報酬又は従業員給与の支給に関す る規程

ハ 次の事項を記載した書類

ⅰ 寄附者(役員若しくは役員と親族関 係を有する者又は役員と特殊の関係の ある者で、その法人に対する寄附金の 額の事業年度中の合計額が20万円以上 であるものに限ります。)の氏名並び にその寄附金の額及び受領年月日 ⅱ 支出した寄附金の額並びにその相手

先及び支出年月日

ニ 寄附金を充当する予定の具体的な事業 の内容を記載した書類

ハ 実績判定期間内の日を含む各事業年度の 寄附者名簿を作成し、これを各事業年度終 了の日の翌日以後 3 か月を経過する日から 5 年間その主たる事務所の所在地に保存し ていること(旧措令26の28の 2 ①三ハ、旧 措規19の10の 4 ⑧)。

(注 1 ) 上記①イイ及び②イイの「実績判定 期間」とは、法人の直前に終了した事 業年度終了の日以前 5 年内に終了した 各事業年度のうち最も古い事業年度開 始の日からその直前に終了した事業年 度終了の日までの期間をいいます(旧 措令26の28の 2 ③)。

(注 2 ) 上記①イイ及び②イイの「経常収入 金額」とは、総収入金額から次に掲げ る額を控除した金額をいいます(旧措 令26の28の 2 ①一イ⑴、旧措規19の10 の 4 ②)。

① 国の補助金等(国、地方公共団体、 法人税法別表第 1 に掲げる独立行政 法人、地方独立行政法人、国立大学 法人、大学共同利用機関法人及び我 が国が加盟している国際機関(以下

「国等」といいます。)からの補助金 や国等が反対給付を受けないで交付 するものをいいます。以下同じです。) ② 委託の対価としての収入で国等か

ら支払われるもの

③ 法律又は政令の規定に基づき行わ れる事業でその対価の全部又は一部 につき、その対価を支払うべき者に 代わり国又は地方公共団体が負担す ることとされている場合のその負担 部分

④ 資産の売却による収入で臨時的な もの

⑤ 遺贈(贈与者の死亡により効力を 生ずる贈与を含みます。)により受け 入れた寄附金、贈与により受け入れ た寄附金その他贈与者の被相続人に 係る相続の開始のあったことを知っ た日の翌日から10か月以内にその相 続により贈与者が取得した財産の全 部又は一部をその贈与者からの贈与 (贈与者の死亡により効力を生ずる贈 与を除きます。)により受け入れた寄 附金のうち、一者当たり基準限度超 過額(同一の者からの寄附金の額の うち受入寄附金総額(受け入れた寄 附金の額の総額をいいます。)の10% (寄附者が所得税法施行令第217条各 号に掲げる法人又は認定特定非営利 活動法人である場合にあっては、受 入寄附金総額の50%)相当額を超え る部分の金額をいいます。以下同じ です。)に相当する部分

⑥ 実績判定期間における同一の者か ら受け入れた寄附金の額の合計額が 1,000円に満たないもの

(13)

(注 3 ) 上記①イイ及び②イイの「寄附金収 入金額」とは、受け入れた寄附金の額 の総額から次に掲げる額を控除した金 額をいいます(旧措令26の28の 2 ①一 イ⑴、旧措規19の10の 4 ③④)。

① 受け入れた寄附金の額のうち一者 当たり基準限度超過額に相当する部 分

② 実績判定期間における同一の者か ら受け入れた寄附金の額の合計額が 1,000円に満たない場合のその合計額 ③ 寄附者の氏名又は名称及びその住

所又は主たる事務所の所在地が明ら かな寄附金以外の寄附金の額 (注 4 ) その法人の実績判定期間に国の補助

金等がある場合における上記①イイ及 び②イイの割合の計算については、国 の補助金等の金額のうち寄附金収入金 額(上記①の法人にあっては、学校の 入学に関する寄附金の額を除きます。) に達するまでの金額は、その寄附金収 入金額に加算することができます。こ の場合、その国の補助金等の金額は、 経常収入金額に含めます(旧措令26の 28の 2 ②)。

(注 5 ) 上記①イイ及び②イイの経常収入金 額及び寄附金収入金額を算出する場合 において、役員が寄附者であって、他 の寄附者のうちにその役員と親族関係 を有する者又はその役員と特殊の関係 のある者があるときは、これらの者は その役員と同一の者とみなすこととさ れています(旧措規19の10の 4 ⑤)。 (注 6 ) 上記①イロ及び②イロの「判定基準

寄附者」とは、法人の実績判定期間内 の日を含む各事業年度における同一の 者からの寄附金(寄附者の氏名又は名 称及びその住所又は主たる事務所の所 在地が明らかな寄附金に限るものとし、 学校の入学に関するものを除きます。)

の額(同一の者が個人である場合には、 各事業年度におけるその者と生計を一 にする者からの寄附金の額を加算した 金額)が3,000円以上である場合のその 同一の者(その法人の役員である者及 びその役員と生計を一にする者を除き ます。)をいいます(旧措令26の28の 2 ③、旧措規19の10の 4 ⑨)。

⑷ この税額控除の特例の適用を受ける場合には、 確定申告書に、控除を受ける金額についてのそ の控除に関する記載があり、かつ、控除を受け る金額に関する明細書及び次に掲げる書類を添 付しなければならないこととされています(措 法41の18の 3 ②、旧措規19の10の 4 ⑩)。 ① その寄附金を受領した法人の次に掲げる事

項を証する書類(寄附者の氏名及び住所の記 載があるものに限ります。)

イ その寄附金の額

ロ その寄附金を受領した旨及びその受領し た年月日

ハ その寄附金が法人の主たる目的である業 務に関連する寄附金である旨

ニ その寄附金を受領した法人の名称 ② 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に

関する法律第 3 条に規定する行政庁、私立学 校法第 4 条若しくは社会福祉法第30条に規定 する所轄庁又は法務大臣若しくは更生保護事 業法第62条に規定する地方更生保護委員会の その法人が要件を満たすものであることを証 する書類(その寄附金を支出する日以前 5 年 内に発行されたものに限ります。)の写しと してその法人から交付を受けたもの

2  改正の内容

 少子化の進展に伴い、園児等の数が減少してい く中で、幼稚園・保育所等の教育・子育ての環境 の充実を図る観点から、次のとおり学校法人等へ の個人寄附に係る税額控除の適用要件を緩和する こととされました。

(14)

係るパブリック・サポート・テストの絶対値要 件)について、その実績判定期間内の日を含む 各事業年度のうちその設置する特定学校等の定 員等の総数が5,000に満たない事業年度(定員 等の総数が零である場合の当該事業年度を除き ます。以下「特定事業年度」といいます。)に あっては、判定基準寄附者の数を特定事業年度 における判定基準寄附者の数に5,000を乗じて これを当該定員等の総数(当該定員等の総数が 500に満たない場合には、500)で除して計算し た数とすることとした上で、実績判定期間内の 各事業年度における当該判定基準寄附者からの 寄附金の額の総額に12を乗じてこれを当該実績 判定期間の月数で除して得た金額が30万円以上 であることが要件に追加されました(措令26の 28の 2 ①二イ⑵)。

⑵ 上記1⑶②イロの要件(いわゆる社会福祉法 人に係るパブリック・サポート・テストの絶対 値要件)についても⑴と同様に、その実績判定 期間内の日を含む各事業年度のうち特定事業年 度にあっては、判定基準寄附者の数を特定事業 年度における判定基準寄附者の数に5,000を乗 じてこれを当該定員等の総数(当該定員等の総 数が500に満たない場合には、500)で除して計 算した数とすることとした上で、実績判定期間 内の各事業年度における当該判定基準寄附者か らの寄附金の額の総額に12を乗じてこれを当該 実績判定期間の月数で除して得た金額が30万円 以上であることが要件に追加されました(措令 26の28の 2 ①三イ⑵)。

(注 1 ) 「特定学校等」とは次に掲げる施設をいい ます(措令26の28の 2 ③四)。

イ 所得税法施行令第217条第 4 号に規定す る学校、専修学校及び各種学校

ロ 児童福祉法第 6 条の 2 の 2 第 1 項に規 定する障害児通所支援事業(同条第 2 項 に規定する児童発達支援、同条第 3 項に 規定する医療型児童発達支援又は同条第 4 項に規定する放課後等デイサービスを 行う事業に限ります。)、同法第 6 条の 3

第 1 項に規定する児童自立生活援助事業、 同条第 2 項に規定する放課後児童健全育 成事業、同条第 8 項に規定する小規模住 居型児童養育事業又は同条第10項に規定 する小規模保育事業が行われる施設 ハ 児童福祉法第37条に規定する乳児院、

同法第38条に規定する母子生活支援施設、 同法第39条第 1 項に規定する保育所、同 法第41条に規定する児童養護施設、同法 第42条第 1 号に規定する福祉型障害児入 所施設、同条第 2 号に規定する医療型障 害児入所施設、同法第43条の 2 に規定す る情緒障害児短期治療施設及び同法第44 条に規定する児童自立支援施設

(注 2 ) 「定員等」とは収容定員、利用定員、入所 定員、児童福祉法施行規則第 1 条の17第 3 号に掲げる委託児童の定員及び同令第36条 の12第 3 号に掲げる入居定員をいいます(措 令26の28の 2 ③五、措規19の10の 4 ⑩)。法 人が複数の特定学校等を設置している場合 には、各事業年度におけるその法人が設置 している各事業年度に対応する会計年度に おいて認可を受けている特定学校等の定員 等の合計数で定員等の総数を求めます。た だし、法人の事業年度が開始している場合で、 特定学校等が未設置の場合に限り、その法 人が設置の認可を受けている特定学校等の 定員等の総数によることができます。 (注 3 ) 上記⑴及び⑵において追加された「実績

(15)

年度」の定義、「月数」の計算方法について 条文上明確化していますが、改正前と実質 的に異なるものではありません(措令26の 28の 2 ③二、④、措規19の10の 4 ⑦一)。

⑶ 上記1⑷②の書類について、平成27年分の所 得税の確定申告書に添付するものについては、 上記⑴又は⑵の要件緩和の適用を受ける特定事 業年度を有する法人に対して平成27年中に発行 されたものである場合には、その寄附金を支出 する日以前 5 年内に発行されたものという要件 を適用せず、平成27年中に発行されたものとす る経過措置が設けられました(改正措規附則 15)。これにより、同年中の寄附であれば寄附 金の支出の日後に発行された書類であっても同 年中に発行されたものであれば有効となります

(平成28年以後は、支出する日以前 5 年内に発 行された書類の添付が必要となります。)。なお、 この経過措置は本特例(税額控除)に係るもの であることから、これらの法人に対して寄附を 行った者に対する寄附金控除(所得控除)につ いては従来どおりこれらの法人が特定公益増進 法人の証明を受けた日以後の寄附金の支出につ いて適用され、証明前の寄附金の支出について は所得控除の適用はありません。

3  適用関係

 上記2の改正は、平成27年分以後の所得税につ いて適用し、平成26年分以前の所得税については、 従前どおりとされています(改正措令附則 2 )。

五 試験研究を行った場合の所得税額の特別控除制度の改正

1  改正前の制度の概要

 この制度は、次のからまでによって構成さ れています。

⑴ 試験研究費の総額に係る税額控除制度

 この制度は、青色申告書を提出する個人のそ の年分(事業を廃止した日の属する年分を除き ます。)において、事業所得の金額の計算上必 要経費に算入される試験研究費の額がある場合 には、その年分の試験研究費の額の10%(試験 研究費割合が10%未満であるときは、その試験 研究費割合に0.2を乗じて計算した割合に 8 % を加算した割合。以下「試験研究費の総額に係 る税額控除割合」といいます。)に相当する金 額(その年分の事業所得に係る所得税額の20% 相当額を限度)をその年分の総所得金額に係る 所得税額から税額控除することができるという ものです(旧措法10①)。

⑵ 特別試験研究費の額に係る税額控除制度

 この制度は、青色申告書を提出する個人のそ

の年分(事業を廃止した日の属する年分を除き ます。)において、事業所得の金額の計算上必 要経費に算入される特別試験研究費の額がある 場合には、その年分の特別試験研究費の額に税 額控除割合(12%からその年分の試験研究費の 総額に係る税額控除割合を控除したものをいい ます。)を乗じて計算した金額(その年分の事 業所得に係る所得税額の20%相当額からその年 分において上記の制度により控除された金額 を控除した残額を限度)をその年分の総所得金 額に係る所得税額から税額控除することができ るというものです(旧措法10②)。

(注 1 ) 「特別試験研究費の額」とは、次の①から ⑧までの試験研究に係る試験研究費の額で 一定の証明がされたものをいいます(旧措 法10⑧三、旧措令 5 の 3 ⑫、旧措規 5 の 6 ①~⑧)。

① 特別試験研究機関等と共同して行う試 験研究

② 大学等と共同して行う試験研究

(16)

している他の法人、その個人との間に法 人税法の「当事者間の支配の関係」があ る法人を除きます。)と共同して行う試験 研究

④ 技術研究組合の組合員が協同して行う 技術研究組合法に規定する試験研究 ⑤ 特別試験研究機関等に委託する試験研

⑥ 大学等に委託する試験研究

⑦ 特定中小企業者に委託する試験研究 ⑧ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及

び安全性の確保等に関する法律の希少疾 病用医薬品、希少疾病用医療機器及び希 少疾病用再生医療等製品に関する試験研 究

(注 2 ) 「特別試験研究機関等」とは、研究開発シ ステムの改革の推進等による研究開発能力 の強化及び研究開発等の効率的推進等に関 する法律の試験研究機関等又は産業技術力 強化法の試験研究独立行政法人をいいます (旧措令 5 の 3 ⑫一)。

(注 3 ) 「大学等」とは、学校教育法の大学若しく は高等専門学校又は国立大学法人法の大学 共同利用機関をいい、これらの大学又は高 等専門学校からは、構造改革特別区域法の 学校設置会社が設置するものを除くことと されています(旧措令 5 の 3 ⑫二)。 (注 4 ) 「特定中小企業者」とは、青色申告書を提

出する租税特別措置法の中小企業者(個人 及び法人)のうち、試験研究を行うための 拠点を有すること等の要件を満たすものを いい、個人がその発行済株式等の25%以上 を有している他の法人及び個人との間に法 人税法の「当事者間の支配の関係」がある 法人を除くこととされています(旧措令 5 の 3 ⑫七、旧措規 5 の 6 ⑤)。

⑶ 繰越税額控除限度超過額に係る税額控除制度

 この制度は、青色申告書を提出する個人のそ の年分(事業を廃止した日の属する年分を除き

ます。)において、繰越税額控除限度超過額 (前年における上記又はの制度により控除 しきれない金額の合計額をいいます。)を有す る場合には、その年分の事業所得の金額の計算 上必要経費に算入される試験研究費の額がその 年の前年分の事業所得の金額の計算上必要経費 に算入された試験研究費の額を超えていること を要件として、その繰越税額控除限度超過額 (その年分の事業所得に係る所得税額の20%相 当額からその年において上記又はの制度に より控除された金額を控除した残額を限度)を その年分の総所得金額に係る所得税額から税額 控除することができるというものです(旧措法 10③)。

⑷ 中小企業技術基盤強化税制

 この制度は、中小企業者に該当する青色申告 書を提出する個人のその年分(事業を廃止した 日の属する年分を除きます。)において、事業 所得の金額の計算上必要経費に算入される試験 研究費の額がある場合には、上記及びの制 度の適用に代えて、その試験研究費の額の12% 相当額(その年分の事業所得に係る所得税額の 20%相当額を限度)をその年分の総所得金額に 係る所得税額から税額控除することができると いうものです(旧措法10④)。

(注) 「中小企業者」とは、常時使用する従業員の 数が1,000人以下の個人をいいます(旧措法10 ④、旧措令 5 の 3 ⑥)。

⑸ 繰越中小企業者税額控除限度超過額に係る税 額控除制度

(17)

された試験研究費の額を超えていることを要件 として、その繰越中小企業者税額控除限度超過 額(その年分の事業所得に係る所得税額の20% 相当額からその年分において上記の制度によ り控除された金額を控除した残額を限度)をそ の年分の総所得金額に係る所得税額から税額控 除することができるというものです(旧措法10 ⑤)。

⑹ 試験研究費の増加額又は平均売上金額の10% 相当額を超える試験研究費の額に係る税額控除 制度

 この制度は、青色申告書を提出する個人が、 平成21年から平成29年までの各年(事業を廃止 した日の属する年を除きます。)において、次 の①又は②に該当する場合には、それぞれ①又 は②に掲げる算式により計算した金額(その年 分の事業所得に係る所得税額の10%相当額を限 度)をその年分の総所得金額に係る所得税額か ら税額控除することができるというものです (旧措法10⑥)。ただし、個人が①と②のいずれ にも該当する場合には、個人の選択によりいず れか 1 つの制度のみ適用することとし、①と② の双方を同時に適用することはできません(旧 措法10⑦)。

① 増加試験研究費の額が比較試験研究費の額 の 5 %相当額を超え、かつ、試験研究費の額 が基準試験研究費の額を超える場合(旧措法 10⑥一)

《算式》

増加試験研究費×30%(増加試験研究費割合が 30%未満である場合には、当該増加試験研究費 割合)

(注 1 ) 「増加試験研究費の額」とは、適用年の 年分の事業所得の金額の計算上必要経費 に算入される試験研究費の額からその個 人の比較試験研究費の額を控除した残額 をいいます(旧措法10⑥一)。

(注 2 ) 「比較試験研究費の額」とは、適用年前 3 年以内の各年分の事業所得の金額の計

算上必要経費に算入される試験研究費の 額の合計額をその適用年前 3 年以内の各 年の年数で除して計算した金額をいいま す(旧措法10⑧六)。

(注 3 ) 「基準試験研究費の額」とは、適用年前 2 年以内の各年分の事業所得の金額の計 算上必要経費に算入される試験研究費の 額のうち最も多い額をいいます(旧措法 10⑧七)。

(注 4 ) 「増加試験研究費割合」とは、増加試験 研究費の額の比較試験研究費の額に対す る割合をいいます(旧措法10⑥一)。

② その年分の事業所得の金額の計算上必要経 費に算入される試験研究費の額が平均売上金 額の10%相当額を超える場合(旧措法10⑥ 二)

《算式》

(その年分の試験研究費の額-平均売上金額×10 %)×超過税額控除割合

(注 1 ) 「平均売上金額」とは、適用年の売上金 額及び適用年前 3 年以内の各年分の売上 金額の合計額をその適用年及び当該各年 の年数で除して計算した金額をいいます (旧措法10⑧八、旧措令 5 の 3 ⑰)。 (注 2 ) 超過税額控除割合=(試験研究費割合

-10%)×0.2

⑺ 試験研究を行った場合の所得税額の特別控除 の特例

(18)

前:20%相当額)とするというものです(旧措 法10の 2 ①)。

2  改正の内容

⑴ 上記1 ⑴の試験研究費の総額に係る税額控除 制度及び上記1 ⑷の中小企業技術基盤強化税制 の税額控除限度額の上限が、その年分の事業所 得に係る所得税額(調整前事業所得税額)の25 %相当額とされました(措法10①②)。

(注 1 ) 中小企業技術基盤強化税制の対象となる 上記1 ⑷(注)の「中小企業者」について その定義語を「中小事業者」に改正する規 定の整備が行われていますが、その内容に 変更はありません(措法10⑥四)。またこの 「中小企業者」を引用していた各制度につい て所要の整備が行われています(措法10の 2 ③、10の 3 ① ③ ⑤ ⑥ ⑨、10の 5 ①、10の 5 の 2 ①~③⑥、10の 5 の 3 ①、11①表一、 11の 3 ①、28の 2 ①、震災税特法11①)。 (注 2 ) 税額控除限度額の計算の基礎となる「そ

の年分の事業所得に係る所得税額」について、 新たに「調整前事業所得税額」という定義 を設け、この制度及び租税特別措置法の事 業所得関係の税額控除の特例で引用する整 備が行われています(措法10⑥二、10の 2 ③ ④、10の 3 ⑤ ~ ⑦、10の 5 ①、10の 5 の

2 ③④、10の 5 の 3 ①、10の 5 の 4 ⑤、10 の 6 ①)。

 この「調整前事業所得税額」とは、次の 税額控除を適用しないで計算したその年分 の総所得金額に係る所得税の額に利子所得 の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、 事業所得の金額、給与所得の金額、譲渡所 得の金額(長期譲渡所得に係る部分につい ては、その金額の 2 分の 1 に相当する金額)、 一時所得の金額の 2 分の 1 に相当する金額 及び雑所得の金額の合計額のうちに事業所 得の金額の占める割合を乗じて計算した金 額をいいます(措令 5 の 3 ⑦、震災税特令 12の 2 ⑧、12の 2 の 2 ⑤、12の 2 の 3 ④、

12の 3 ④、12の 3 の 2 ⑥、12の 3 の 3 ④ )。 なお、各税額控除の改廃等に伴う所要の経 過措置が講じられています(改正法附則60、 61②、改正措令附則 8 ②、10①、11)。 イ 試験研究を行った場合の所得税額の特

別控除(措法10①~④)

ロ エネルギー環境負荷低減推進設備等を 取得した場合の所得税額の特別控除(措 法10の 2 ③④)

ハ 中小事業者が機械等を取得した場合の 所得税額の特別控除(措法10の 3 ⑤~⑦) ニ 地方活力向上地域において特定建物等 を取得した場合の所得税額の特別控除(措 法10の 4 ③)

ホ 雇用者の数が増加した場合の所得税額 の特別控除(措法10の 5 ①~③) ヘ 特定中小事業者が経営改善設備を取得

した場合の所得税額の特別控除(措法10 の 5 の 2 ③④)

ト 雇用者給与等支給額が増加した場合の 所得税額の特別控除(措法10の 5 の 3 ①) チ 生産性向上設備等を取得した場合の所 得税額の特別控除(措法10の 5 の 4 ⑤⑥) リ 住宅借入金等を有する場合の所得税額

の特別控除(措法41①)

ヌ 政治活動に関する寄附をした場合の所 得税額の特別控除(措法41の18②) ル 認定特定非営利活動法人等に寄附をし

た場合の所得税額の特別控除(措法41の 18の 2 ②)

ヲ 公益社団法人等に寄附をした場合の所 得税額の特別控除(措法41の18の 3 ①) ワ 既存住宅の耐震改修をした場合の所得

税額の特別控除(措法41の19の 2 ①) カ 既存住宅に係る特定の改修工事をした

場合の所得税額の特別控除(措法41の19 の 3 ①③)

(19)

レ 廃止前の沖縄の特定中小企業者が経営 革新設備等を取得した場合の所得税額の 特別控除(租税特別措置法等の一部を改 正する法律(平成24年法律第16号)附則 第 7 条の規定によりなおその効力を有す るものとされる同法第 1 条の規定による 改正前の措法10の 4 ④)

ソ 復興産業集積区域等において機械等を 取得した場合の所得税額の特別控除(震 災税特法10の 2 ③④)

ツ 企業立地促進区域において機械等を取 得した場合の所得税額の特別控除(震災 税特法10の 2 の 2 ③④)

ネ 避難解除区域等において機械等を取得 した場合の所得税額の特別控除(震災税 特法10の 2 の 3 ③④)

ナ 復興産業集積区域において被災雇用者 等を雇用した場合の所得税額の特別控除 (震災税特法10の 3 ①)

ラ 企業立地促進区域において避難対象雇 用者等を雇用した場合の所得税額の特別 控除(震災税特法10の 3 の 2 ①) ム 避難解除区域等において避難対象雇用

者等を雇用した場合の所得税額の特別控 除(震災税特法10の 3 の 3 ①)

⑵ 上記1 ⑵の特別試験研究費の額に係る税額控 除制度について次の見直しが行われました。 ① 税額控除限度額を、上記1 ⑴の試験研究費

の総額に係る税額控除制度とは別枠でその年 分の事業所得に係る所得税額(調整前事業所 得税額)の 5 %相当額(改正前:上記1 ⑴の 制度とあわせてその年分の事業所得に係る所 得税額の20%)とした上、税額控除割合を12 %から次のとおり引き上げることとされまし た(措法10③)。

イ 特別試験研究機関等との共同研究及び特 別試験研究機関等に対する委託研究に係る 特別試験研究 30%(措法10③一、措令 5 の 3 ④)

(注) このイの対象となる試験研究の範囲は

次のとおりです。

① 特別試験研究機関等と共同して行う 試験研究

② 大学等と共同して行う試験研究 ③ 特別試験研究機関等に委託する試験

研究

④ 大学等に委託する試験研究

ロ 上記以外の特別試験研究 20%(措法10 ③二)

(注) 復興産業集積区域における開発研究用 資産の特別償却制度により特別試験研究 費の額とみなされる金額(震災税特法10 の 5 ③)は、このロの対象となります。 (注 1 ) 上記⑵①の改組により、税額控除割合が

上記1 ⑷の中小企業技術基盤強化税制の税 額控除割合(12%)を超えることから、こ の特別試験研究費の額に係る税額控除制度 は中小企業技術基盤強化税制と併用するこ とが可能とされました。

(注 2 ) 上記⑵①の改組により、控除限度額が別 枠とされたことから、特別試験研究費の額 に係る税額控除制度の対象となる特別試験 研究費の額には、上記1 ⑴の試験研究費の 総額に係る税額控除制度及び上記1 ⑷の中 小企業技術基盤強化税制の対象となる試験 研究費の額を含まないこととされました。

② 特別試験研究及び特別試験研究費の範囲に ついて、次の見直しが行われました。 イ 上記1 ⑵(注 2 )の特別試験研究機関等の

うち、産業技術力強化法の試験研究独立行 政法人は国立研究開発法人とされました (措令 5 の 3 ⑨一ロ)。なお、上記①イの税 額控除割合30%の税額控除の対象となる試 験研究の共同・委託先の定義語が「特別試 験研究機関等」とされたことに伴い、上記

1 ⑵(注 2 )の特別試験研究機関等の定義 語は「特別研究機関等」に変更されていま す。

参照

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